メールニュース - 大阪自治体問題研究所メールマガジン 第10号 [2013年10月7日発行]
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大阪自治体問題研究所メールマガジン第10号
2013年10月7日発行
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発行:一般社団法人 大阪自治体問題研究所 発行責任者;平井賢治(事務局長)
メールマガジンは会員の皆様等に、イベントの案内、活動報告、地方自治に係る情報
提供などを行うものです。
バークナンバーは、ホームページに掲載しています。 http://www.oskjichi.or.jp/
投稿・意見・要望・感想、入会申込み、書籍申込みは oskjichi@oskjichi.or.jp
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【1】 トピックス
(1)大阪自治体問題研究所が『橋下さん!市民の財産を売りとばすんですか―大阪
の水・地下鉄・病院のあり方を考える』を緊急出版
橋下「維新の会」による水道事業、地下鉄・市バス、市民病院などの公営企業の廃
止・民営化が進められようとしています。その一方で、地下鉄・市バス民営化では2
度の継続審議に追い込むなど、反対の取り組みもすすんでいます。また、堺市長選挙
での竹山氏勝利、維新候補の落選の結果をうけ、大阪都構想をはじめとする橋下「維
新の会」の新自由主義的改革に対する不安や批判も強まって来ています。大阪自治体
問題研究所では、「大阪発地域再生プラン研究会」の出版物第2弾として、『橋下さ
ん!市民の財産を売りとばすんですか―大阪の水・地下鉄・病院のあり方を考える』
を緊急出版しました。焦眉の課題となっている水・地下鉄・病院など市民生活に欠か
せないライフラインを守る取り組みの政策的・理論的役割が果たせればと願っていま
す。頒価は、税込み1000円です。
(2)『おおさかの住民と自治』13年11月号は10月16日発送予定です。
今月号は特集号です。特集?として、「非正規化する公務職場」を取り上げました。
『自治体構造改革による自治体労働者と住民の意識変化にどう向き合うか』(城塚健
之弁護士)、『「府下自治体における臨時・非常勤職員の実態調査」から見えてくる
もの』(大阪労連・嘉満智子)、公務・公共労働者と住民団体役員4名による座談会
『福祉職場における公務・公共労働者の実態と求められる役割』、「債権管理条例に
よる徴収業務」(貝塚市)と「国保徴収員の身分と業務の実態」(東大阪市職労)の
2つの取材記事を掲載しています。
また、特集?として、40周年記念シンポジウムや第17回おおさか自治体学校の
セッションや特別講演の報告を掲載しています。
連載記事では、「地方自治・世界の旅(最終回)ニューヨーク・今日この頃?」(加
茂利男立命館大学教授)、「世界で吹いている変革の風(第4回)99%運動と労働
運動の源流を訪ねて」(梅田章二弁護士)などを掲載しています。
(3)大阪経済大学地域活性化支援センター・オープンカレッジが10月12日から
開催。
大阪経済大学地域活性化支援センター・オープンカレッジ2013「災害に強いまち
をつくる -南海トラフ地震に備えて」が開催されます。第1回は10月12日(土)
14時30分から、演題「復興災害を繰り返すな」(講師:塩崎賢明氏・立命館大学
政策科学部教授)、当日受付も可能ですので、ご参加をお願いします。
第2回は10月17日(木)「南海トラフ地震から命を守る -被害想定と減災の意
味」(講師:室崎益輝氏・神戸大学名誉教授、第3回は10月26日(土)「大災害
と法 -憲法の精神で命とくらしを守る」(講師:津久井進氏・弁護士)、第4回は1
0月30日(水)「災害復興と「もやい直し」 -水俣から災害復興を学ぶ」(講師:
遠州尋美氏・大阪経済大学教授)です。(遠州尋美)
連絡(問合せ)は、大阪経済大学地域活性化支援センター(メール)
machidukuri@osaka-ue.ac.jp
(4)自治体問題研究所「第24回市町村議会議員研修会」(11月5日〜6日、チ
サンホテル新大阪)を開催
自治体問題研究所が企画する第24回市町村議会議員研修会が、11月5日(火)・
6日(水)に、チサンホテル新大阪で開催されます。テーマは「12月議会を前に、
そもそもから学ぶ社会保障」。1日目は記念講演「基礎から学ぶ社会保障制度改革」
(芝田英昭立教大学教授)、実践報告「自治会が取り組む孤独死ゼロ作戦」(中沢卓
実NPO法人孤独死ゼロ研究会)、2日目は国民健康保険制度、生活保護制度などの
講義が行われます。
詳しくは、
http://www.jichiken.jp/wp-content/uploads/2013/09/dc3a93cd40ff806197b077e528832a59.pdf
【2】 行事・研究会、出版
(1)主催研究
?「大阪発 地域再生プラン研究会」
7月6日開催の第12回研究会の報告などをもとに、『橋下さん!市民の財産を売り
とばすんですか―大阪の水・地下鉄・病院のあり方を考える』を10月上旬に緊急出
版しました。是非ともご購読をお願いします。
次回は、11月9日(土)午後1時〜5時、大阪自治労連会議室で開催します。
また、10月11日研究会事務局会議を開催し、ヒアリングの進め方など今後の研究
会活動について検討します。
?町村自治確立研究会
8月例会を、8月26日(月)午後2時から4時30分まで、研究所会議室で開催。
柏原誠さん(大阪経済大学)から、第30次地方制度調査会答申「大都市制度の改革
及び基礎自治体の行政サービス提供体制に関する答申」について話題提供を受け、討
論しました。
その後、各地の情報交流を行いました。
次回(10月)例会は、10月21日(月)午後2時〜4時30分に研究所にて開
きます。テーマは各町村の2012年度決算状況の特徴・問題点・争点などを話し合
います。
(2)共同研究
?岸和田市政白書研究会、第12次市政白書『世代をむすぶ 岸和田再発見』を10
月15日発行予定です。報告会を10月17日(木)18時30分から岸和田市立浪
切ホール・多目的ホールで開催します。
?東大阪中小零細企業実態調査研究会、東大阪市内の製造業3000社を対象に、9
月17日に郵送、9月30日回答期限で郵送調査を実施。10月に入って、未回答企
業に対し6地域(6日間)に分けて、200名を超える調査員で訪問調査活動を行っ
ています。
また、第6回研究会を10月10日(木)18時からかわち勤労会館で行い、約55
0企業の第1次集計結果と中間とりまとめの検討を行います。
?防災まちづくり研究会、8月6日に事務局会議を開催し、大阪自治労連、大阪から
公害をなくす会、国土交通労働組合、大阪自治体問題研究所の4者で再開することを
確認。10月26日(土)午後1時30分から大阪自治労連会議室で、第1回研究会
を開催します。この第1回研究会は、公開の研究会として開催し、国や大阪府におけ
る被害想定や防災計画の見直しの状況、それらを受けた市町村における検討状況など
について、報告・討論を行うとともに、今後の検討課題について話し合う予定です。
(3)自主研究会
?大阪市研究会、10月例会を10月1日(火)午後6時30分から、「堺市長選挙
の結果について」について話し合いました。次回例会は、11月中旬、大阪都構想を
所管する府市大都市局の動き、検討状況と行政法上の様々な問題点について、学習す
る予定です。
?「住民の自治・統治研究会」、第21回研究会は、9月7日(土)13時30分か
ら開催。前回につづき、仁平典宏著「『ボランティア』の誕生と終焉〈贈与のパラ
ドックス〉の知識社会学」(名古屋大学出版会)の第?部と序章を題材に報告・討論
しました。次回第22回研究会は、10月26日(土)午後1時30分から研究所会
議室で開催します。内容は、同著作の第?部の文献購読です。
詳細は、http://www.oskjichi.or.jp/modules/report/content0061.html
?「行財政研究会」は、9月例会を9月9日(土)15時から研究所会議室で開催、
諸富徹著『私たちはなぜ税金を納めるのか(租税の経済思想史)』(新潮選書)の文
献購読しました。次回10月定例会は10月7日(月)15時〜研究所会議室で、北
村亘著『政令指定都市 - 100万都市から都構想へ』 (中公新書)を検討します。
【3】 事務局の動き
(1)事務局日誌(9月)
9月 1日(日)10:00〜 第17回おおさか自治体学校
2日(月)18:30〜 機関誌編集委員会
3日(火)18:30〜 「おおさかの住民と自治」11月号企画の「座談会」
5日(木)18:00〜 岸和田市政白書研究会第9回研究会
7日(土)13:00〜 大阪発地域再生プラン研究会第13回研究会
13:30〜 住民の自治・統治研究会第21回研究会
9日(月)15:00〜 大阪行財政研究会9月例会
10日(火)18:30〜 第2回学習教育委員会
11日(水)10:30〜 事務局会議
17:00〜 理事会拡大三役会議
18:30〜 第3回理事会
13日〜14日 大阪自治労連定期大会(シティプラザ大阪)
15日(日)10:30〜 全国地域研究所事務局長連絡会議(東京)
17日(火) 「おおさかの住民と自治」10月号発送
18日(水)16:00〜 「韓国交流ツアー」事務局会議
20日(金)10:30〜 「岸和田市政白書」編集会議
24日(火)14:00〜 東大阪調査実施打合せ会議
25日(水)10;30〜 事務局会議
27日(金)〜30日(月) 40周年記念 ソウル市政と労働・地域環境運動交流ツアー
10月1日(火)10:00〜 東大阪調査(布施民商)
18:30〜 大阪市研究会
4日(金)10:00〜 東大阪調査(東部民商)
5日(土)13:00〜 近畿水問題合同研究会「水とくらしの110シンポ」(エル大阪)
今後の予定
10月7日(月)15:00〜 大阪行財政研究会
18:30〜 機関誌編集委員会
8日(火)10:00〜 東大阪調査(布施民商南部出張所)
9日(水)10:30〜 事務局会議
17:00〜 理事会拡大三役会議
18:30〜 第3回理事会
10日(木)18:00〜 東大阪調査第6回研究会
11日(金)10:00〜 東大阪調査(東部民商)
18:30〜 大阪発地域再生プラン研究会事務局会議
15日(火)10:00〜 東大阪調査(枚岡北塩田事務所)
15:30〜 「きずなアンケート」(仮称)自治労連との打合せ会議
16日(水)10:00〜 防災まちづくり研究会事務局打合せ会議
「おおさかの住民と自治」11月号発送
17日(木)18:30〜 「岸和田市政白書」報告会
18日(金)10:00〜 東大阪調査(布施民商)
20日(日) 第55回自治体学校第4回実行委員会(東京)
21日(月)18:30〜 第1回組織財政委員会
22日(火)10:00〜 「きずなアンケート」(仮称)打合せ会議
19:00〜 大阪発地域再生プラン研究会「福祉部会」
23日(水)10:30〜 事務局会議
26日(土)13:30〜 防災まちづくり研究会(大阪自治労連会議室)
13:30〜 住民の自治・統治研究会(研究所会議室)
27日(日) 大阪府職労・大阪市労組合同自治研集会
11月5日(火)〜6日(水) 全国研「第24回全国誌町村議会議員研修会」 (チサンホテル新大阪)
9日(土)13:00〜 大阪発地域再生プラン研究会第14回研究会
11日(月)18:30〜 機関誌編集委員会
13日(水)10:30〜 事務局会議
17:00〜 拡大三役会議
18:30〜 第4回理事会
【4】 ライブラリー、データバンク
(1)堺市長選挙、竹山氏が維新候補を破り、大差で当選
9月29日投開票の堺市長選挙で、現職の竹山氏が198,431票を獲得し、維新
候補の西林氏(140,569票)を破り大差で当選した。橋下「維新の会」が掲げ
る大阪都構想の是非が今回の市長選挙、結果を受けて「都構想に打撃」「維新、大阪
も退潮」などの論調が強まっている。
堺市長選:竹山氏が再選 維新公認の西林氏破る(13年9月29日「毎日」)
http://mainichi.jp/select/news/20130930k0000m010055000c.html
堺市長選挙で現職・竹山氏が維新候補やぶる−住みよい堺市をつくる会、大阪自治労
連が声明(和泉市職労ホームページから)
http://izumi-sishokurou.no-blog.jp/blog/2013/09/post_530c.html
(2)生活保護基準切り下げで、大阪で1,662件の不服審査請求。請求直前に大
阪府警が大生連事務所を不当捜査
安倍政権による生活保護基準の切り下げ計画の基づき、今年8月、14年4月、15
年4月の3回、総額670億円の削減が行われようとしています。8月に第1回目の
切り下げが行われ、「憲法に保障された最低限度の生活ができない」と不服審査請求
が全国的に取り組まれています。「生活保護基準引き下げにNO!全国訴訟ネット」
が1万人規模の審査請求を呼びかけており、9月17日に集団提出を行い大阪では
1,662件(全国では7,671件)に上っています。
一方、大阪府警が、淀川生活と健康を守る会の会員が生活保護法違反をしたとの理由
で、同会と全大阪生活と健康を守る連合会(大生連)事務所を12日に家宅捜査しま
した。両会は13日、全国一斉不服審査請求提出日直前であり、不当捜査だとして強
く抗議しています。
「生活保護基準引き下げNO!みんなで審査請求やりませんか」(生活保護問題対策
全国連絡会ホームページ)
http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-147.html
「生活保護費削減 全国一斉に審査請求」(13年9月18日「赤旗」)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-09-18/2013091801_02_1.html
「生活保護当事者への弾圧がついに始まった!?“不正受給”の疑いで行われた家宅捜
索の中身 」(『ダイヤモンドオンライン』「生活保護のリアル」:みわよしこ)
http://diamond.jp/articles/-/42223
(3)大阪府教委が君が代斉唱で口元チェック、府高教が撤回要請
大阪府教育委員会が、9月4日、入学式や卒業式で教職員が実際に君が代を起立斉唱
しているか、管理職が目視で確認し結果を報告するよう求める通知文を府立学校に出
した。中原徹府教育長は府立和泉高校の校長時代に、卒業式で実際に教員が歌ってい
るかどうか口の動きを教頭にチェックさせたことから大きな議論があった。今回の通
知文は、全府立高校に「口元チェック」を広げるものである。
大阪府立高等学校教職員組合(府高教)は、9月19日、「歌うかどうかは内心に最
も深く関わる行為であり、チェックまでして強制することは人権侵害」として、通知
文に対する抗議と撤回を求めた。
「君が代斉唱:教職員の口元「確認を」大阪府教委が通知」(13年9月19日「毎日」)
http://mainichi.jp/select/news/20130919k0000m040116000c.html
府教委通知「入学式及び卒業式等における国歌斉唱時の対応について」に対する見解
(大阪府立高等学校教職員組合)
http://www.fukokyo.org/data/docs/130919_kenkai.pdf
(4)府市法定協議会第7回会合開催、議員側から厳しい質問
9月13日、大阪府・大阪市特別区設置協議会(法定協議会)の第7回会合が、大阪
府庁で開催された。8月の「大阪における大都市制度の制度設計(パッケージ案)」
の公表後、初めての会合であり、都構想に反対する政党からは厳しい質問が相次い
だ。
自民党は、「都制移行による職員増加で人件費が20年間で1,690億円増加す
る」との試算を示し、「市を解体して方がコストがかかる」と指摘。公明党は、「都
移行日から逆算した具体的な工程表を示すべきだ。議論に意欲がもてない」と不快感
をあらわにした。共産党は「大阪市域から自立的自治体が消える。財産分割や庁舎の
問題を考えても特別区への分割は非現実的だ」と批判した。
「大阪都構想:制度設計案に批判続出??法定協議会」(13年9月13日「毎日」)
http://mainichi.jp/area/news/20130914ddn041010011000c.html
「第7回大阪府・大阪市特別区設置協議会開催結果」(大阪市ホームページ)
http://www.city.osaka.lg.jp/toshiseidokaikakushitsu/page/0000215215.html
(5)「国家戦略特区」に大阪府・市が「チャレンジ特区」などを提案
大阪府と大阪市は、9月11日、安倍政権の成長戦略の柱である「国家戦略特区」で
27項目の企画を提案した。「チャレンジ特区」では、一定以上の年収がある労働者
を法令に基づく労働時間・解雇規制の対象外とするや公立学校(小中、中高一貫校)
の運営を民間に任せる公設民営学校方式を提案。「国際メディカル特区」では、先進
医療の推進・具体化のための混合診療の実施などを提案しています。
「大阪府・大阪市で国家戦略特区プロジェクトを提案しました」(大阪府ホームページ)
http://www.pref.osaka.jp/kikaku/kokka-tokku/kokkasenryakutokku.html
「ブラック企業特区だ」と批判の声 大阪府・大阪市の提案する「チャレンジ特区」
(13年9月25日機関紙「大阪市労組No425号)
http://osaka-shiro-so.cocolog-nifty.com/weblog/2013/09/post-7a97.html