カジノ問題を考える大阪ネットワーク編
日本機関紙出版センター
2017年2月発行
定価(本体900円+税)
日本には1万店を超えるパチンコ店があり、年間売り上げは最盛期で約30兆円、その上、競輪・競馬・競艇などの公営ギャンブル、宝くじ、サッカーくじ等、世界でも有数のギャンブル大国です。しかも、国民の20 人に1人がギャンブル依存症の状態にありながら、まともな施策や対策が無いに等しい状況です。
この異常なギャンブル大国日本に、新たなギャンブル「カジノ」を解禁しようと、2016年12月15日未明、国民の60%以上が反対するなか、自民・公明・維新の賛成多数で「カジノ合法化法」が成立しました。翌日、大手商業新聞がこぞって反対の社説を著す異常な事態となりました。この一連の経過の中で、2013年3月、大阪府民有志が「カジノ問題を考える大阪ネットワーク」を結成しました。カジノ解禁法は、「整備法」であり、カジノ招致のための具体的な事柄については、「実施法」に委ねられています。カジノ招致運動との本格的なたたかいはこれからが本番です。
本書は、大阪府域はもとより、カジノ解禁を憂う全国のみなさまの学習や討議の資料になればと、上記ネットワーク主催の「シンポ」の内容をブックレットにしたものです。
構成は大きく3章からなり、第1章「健康長寿万博でカジノ?」桜田照雄阪南大学教授。
第2章 カジノ合法化法とギャンブル依存対策では、吉田哲也弁護士。第3章 夢洲開発は危険でムダ――南海トラフ巨大地震による夢洲での予想される被害で、田結庄良昭神戸大学名誉教授。3氏がそれぞれ、自治体がなぜ賭博に手を出すのか!「カジノ合法化法」の内容と特徴、夢洲という軟弱地盤の危険性を指摘します。是非ご一読ください。研究所で取り扱っています。
大阪自治体問題研究所 副理事長 藤永 のぶよ