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大阪自治体問題研究所 第27回定期総会

 2000年7月1日(土)研究所の25回定期総会がホテルくれべ梅田で開かれました。総会の参加者は例年をはるかに上回る70名、委任状提出は599名で総会は定款に規定している成立条件を満たしました。例年を上回る出席者、多方面からの討論への参加をはじめ、これから1年間の事業方針を深めた意義ある総会となりました。

 冒頭にあいさつに立った重森曉理事長は、25周年記念事業の残事業となっていた「研究所25年のあゆみ」が西堀喜久夫理事の尽力で完成したことを報告。会員数で85年のピーク時を99年12月には上回って組織の面でも発展してきたこと。調査研究面でも創立以来、住民、自治体労働者、研究者が協同して、79年の「躍進の会」での産業連関表を使った公共投資の改革の提言、大都市研究会の数次の研究報告等、数々の成果を発表してき、これからもこれらの成果を引きつづき発展させる必要があること。何よりも研究所の強みは多様な階層の人々がそれぞれの個性を発揮して活動していること、これらを今後も発展させ、さらに本総会で研究所のメイン研究会をつくっていく方針を提起することを述べました。

 全国研究所から来賓としてあいさつに立った加茂利男氏は、今回の総選挙は2000年以降を大きく規定する意義深い選挙であった。とくに巨大与党体制に風穴が空き、9:7であった与野党勢力比が4:3になった。これが最大の意義であった。マスコミ各社の予想に反して、最後の最後で自分の頭で考えて投票する自立したタイプの有権者が今回の結果を左右したのではないか。ここに地域・自治体の民主化をすすめる足がかりをみつけることができるのではないか。これからは数の力に頼り政治は通用しなくなった。いろんな意味で可能性が出てきた。こうした動きをふまえながら研究所の活動をすすめていきたい、と述べました。

 第1号議案・1999年度事業報告は木村雅英常務理事が報告。報告に先立って冒頭、総会開催日についての経過について次の提起がありました。当初は6月17日に予定してあった総会日程を、総選挙が入ったため、できるだけ多くの会員に参加をしていただくために4月の時点で7月1日に延期をした。ところが6月末にまでに総会を開催しなければならないという定款に抵触することになった。しかしあえて全会員総会という定款の趣旨をふまえて7月1日と設定した。このことについて了解をもとめたい。事業報告については議案書(「おおさかの住民と自治」2000年6月号に掲載)に沿って、各種受託調査や自主研究事業等の調査研究事業、ホームページをはじめ資料情報活動、おおさか自治体学校・地方自治特別講座をはじめ学習事業、機関誌編集事業、組織財政活動について報告が行われました。

 第2号議案・99年度の決算報告は織原泰事務局長が報告しました。当日配布の資料に沿って説明がされました。
 会計監査報告は宮武正次監事が行いました。
 第3号議案・2000年度事業計画は鶴田廣巳理事が議案書(同6月号に掲載)にもとづいて報告を行いました。
 第4号議案・2000年度予算について織原事務局長が提案しました。
 第5号議案・役員改選は徳畑勇副理事長が提案しました。
 以上の提案を受け、質疑・討論に入りました。全発言を簡単に紹介します。

 (1)片岡博明・枚方市職労委員長が、財政分析活動の取り組みについて。(2)延永良三・門真市職労副委員長が府立高校の統廃合をきっかけにした署名やシンポ、住民交流集会など地域住民との共同の活動や財政分析活動について。(3)杉山隆一・大阪保育研究所副所長は、公立保育所の民営化問題で運動をささえてきた調査研究、研究所のネットワークでの全国での情報収集について。(4)谷口積喜・大阪市研究会事務局は、5年ぶりに4研究会合同合宿交流会を舞洲で地方分権一括法問題を中心に開催したこと。(5)西英子・奈良女子大学院生は研究所と自らの研究との関わりについて。(6)浜正幸・東大阪市議団事務局は、民主的行財政改革について研究所の協力を得て提言を行ったこと。(7)泉南市民の宇野治代さんはたばこのない社会づくりについて。(8)西堀喜久夫・九州国際大助教授は「研究所のあゆみ」編集とかかわって、危機の時代こそチャンスであること。(9)平岡啓介・年史編集委員は徳島の農村部での政治情勢の変化について。(10)船井洋子・大阪府職労は自主研究会の作り方についての質問。(11)船越康恒・借地借家人組合事務局長は研究所への期待。(12)久井寿一郎・元大阪府職労委員長は、研究所の草創期を振り返って研究所の今日的役割について。以上、12名の方々の発言がありました。

 これらを受けて木村常務理事が総括答弁を行い、33つの訴えを行いました。(1)第42回自治体学校への参加組織(大阪からは結果として250名余が参加しました)、(2)第4回おおさか自治体学校参加組織、(3)1200名を目標にした会員の拡大。自主研究会の設立については理事会で責任をもって対応するとの答弁を行いました。

 各議案はすべて満場一致で採択されました。

 最後に、退任役員がそれぞれあいさつを行い、新任役員の紹介は閉会のあいさつをかねて後藤田弘新副理事長が労働組合の職場レベルから公務労働のあり方を追求する取り組みを行っていく必要性を強調しました。

(文責 織原)

上記、行事での当日配布のレジュメ・資料等、及び報告集等について必要な方は、(社)大阪自治体問題研究所までお問い合わせください。

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