トピックス - 今こそいかそう、憲法と地方自治 〜住民のくらしのすみずみに 〜第17回大阪地方自治研究集会・全体集会を開催〜

今こそいかそう、憲法と地方自治 〜住民のくらしのすみずみに 〜第17回大阪地方自治研究集会・全体集会を開催〜

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活動速報
 2009/10/26 21:40

「どうなる日本、どうする大阪の今〜今こそ、いかそう憲法と地方自治、住民のくらしのすみずみに」をテーマに、第17回大阪地方自治研究集会の全体集会が10月24日(土)大阪市内のクレオ大阪東で開催され、大阪自治労連、住民団体、議員など約160人が参加しました。


 主催者あいさつで、集会実行委員長の藤永延代さん(おおさか市民ネットワーク)は「アメリカのオパマ大統領の核兵器廃絶への言明や温暖化対策の進展など、世界と日本の運動が、これまで困難だとされてきた問題を解決の方向へと動かしています。大阪でも、緊急で大切な教育、福祉、医療、保健衛生をまもり、公害被害者救済を最優先する自治体施策を実行するように、公務労働者も住民も、いっしょに学び合い、交流し、励ましあって展望を切り開きましょう」と呼びかけました。


 続いて加茂利男・立命館大学公共政策大学院教授が「道州制・地方分権改革のゆくえ〜『政権交代期』のなかで」と題して記念講演。

「総選挙で自民・公明が歴史的な大敗を喫し、民主党政権が誕生して、国民は未知の体験ゾーンに入った。民主党のマニフェストも国民の世論を反映して総選挙の前と後では変化を見せている。一方で財界からの巻き返しも強い。いろんな圧力が働いて政策の中身にもブレがでている。国民の世論で、民主党の政策の良いところは推し、悪しきには抗していくことが必要」と指摘しました。


大阪の橋下府政をめぐっては、「知事を推している関経連は、元祖・道州制推進の主体。しかし関西の知事の中には『道州制』と言っても、同床異夢のところがあり一本にまとまっているわけではない。慎重論もある。橋下知事はメディアを使った劇場型政治で府庁のWTC移転をうちだしているか、『アイデアにこ酔う夢想家知事』という印象をも

つ。あのような大規模開発をして、リスクの責任を負えるのか?。橋下知事は小泉流の『わが亡き後に洪水は来たれ』という政治姿勢であり、地方自治に徹する姿勢は見られない。あらためて地方自治を再構築していくために、付和雷同型ではない、しっかりとした市民運動を広げていくことが重要だ」とお話をされました。


生活保護、こども、障害者、税制、新型インフルエンザ、公害をテーマに、6人がリレートークで発言


第二部では、実行委員会からの基調報告とリレートークで交流しました。基調報告にたった実行委員会の久保貴裕事務局長(大阪自治労連)は、「構造改革への国民の怒りが国政を動かしているが、大阪は橋下府政で古い構造改革の政治か続いている。国政と大阪の『ねじれ』を、府民の立場でどう正していくのかが問われている」と問題を提起。地域医療、環境を守る運動や、「反貧困」の運動など、新しい共同の広がりに確信をもち「いまこそ大仮に自治体らしい自治体をつくるために、住民と自治体労働者が力をあわせよう」と訴えました。


リレートーク「いま、大阪の住民と自治体の現場は・・・」では6人が発言。


「大阪市の生活保護は異常に増えている。ケースワーカーとして、しっかりと応えられる職場にしていくために、人員補充など要求をかかげて闘っている」(前田厚子さん・大阪自治労連福祉部会)、


「子どもの貧困か深刻になり、虐待や健康破壊にもつながっている。競争で点数をあげることしか考えない橋下知事のやり力は、教育をつぶすもの。貧困をなくし、教育を良くするために、授業料の無償化、公立高校の定数枠拡大の署名に取り組んでいる」(渡部有子さん・大教組)、


「憲法違反の障害者自立支援法をなくすために、国を相手に裁判を闘っている。支援するアピール運動に協力を」(雨田信幸さん・きょうされん大阪支部)、


「徴税業務の民間委託が進み、住民への取り立てか強化されている。高齢者をはじめ課税強化も問題だ。新しい政権下で、今後は財源問題が浮上してくる。住民本位の税制度を確立するためにがんばりたい」(原田達也さん・大阪自治労連全務部会)、


「保健所がかつての28箇所から14箇所に半減され、医師も保健師も欠員状態。行政の責任は大きい。新型インフルエンザ対策を充実させるために、予防・啓発の充実、受診できる医療機関と医師の確保、保健所機能の充実と市町村との連携強化を求めていきたい」(吉田澄世さん大阪自治労連公衆衛生部会)、


「ぜんそく被害の実態を調査したが、大阪の被害は深刻化し、新たな患者も発生している。公害は終わっていない。大気環境の改善と、公害患者が安心して働ける『社会的ルールの確立、をめざして運動を広げよう」(中村毅さん・あおぞらプロジェクト)と訴えました。


会場からは、アスベスト裁判への支援の訴えもありました。閉会あいさつにたった副実行委員長の大原真氏(大阪自治労連)は、「本日の記念講演やリレートークで、大阪における構造改革の実態や、これからの運動の方向性が明らかにされました。国政や大阪府政などの動きを見据え、住民のくらしをまもる自治体をつくるために、これからも力を合わせていきましょう」とよびかけました。


【大阪自治労連速報(331)より転載】

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