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2015 年 12 月 12 日(土)13:30〜16:30
【会場:大阪市立大学杉本キャンパス全学共通教育棟813教室】
○地域公開シンポジウム テーマ 「エネルギー問題と地域の選択肢」
企画趣旨
温室効果ガスによる地球温暖化、そして東日本大震災と福島原発事故によって、エネルギー問題は社会的課題として大きく浮かび上がってきた。
原発事故後の原災地の状況をみれば、社会的費用を含めて原子力発電が「安い」とは考え難い。エネルギーをめぐる選択が活発に議論されているが、地球環境問題における「地球」スケールやエネルギーの安全保障における「国」の単位だけでなく、一国内のローカルな地域を踏まえた議論が深められているだろうか。 太陽光発電やバイオ燃料の利用など再生可能エネルギーを軸とした地域分散型エネルギーシステムが、期待されるとともにさまざまな地域で実践されつつある。
岡山県真庭市をはじめ、日本の地方圏ではエネルギーの生産と循環において注目すべき事例がみられる。しかしながら、それら分散型システムは大阪をはじめとする人口密度が高くエネルギー多消費で土地利用の余裕が少ない大都市圏でも機能するのであろうか。 再生可能エネルギーを利用する条件に恵まれている地域においては、エネルギーの自給を高めるとともに地域経済循環を再構築しなければ地域社会の持続可能性が脅かされよう。
地域経済と自治体財政の基盤の弱さが、大都市圏にエネルギーを供給するエネルギー生産基地の形成と結びついてきた側面もある。
今後のエネルギー戦略をめぐっては、「ドイツやデンマークに学べ」という論調も多い。しかし、風力発電の例からも示唆されるように発電好適地は地理的に偏りが激しい。風向きの安定性などの自然条件や居住地との近接性などの社会条件を踏まえる必要もあり、先進地からの「ベスト・プラクティス」の単なる輸入では限界があろう。
地域経済や環境問題を考える学者や運動家は、「グローバルに考え、ローカルに行動する!」という標語に魅せられてきた。しかし、エネルギー移行については、「グローバルに考える」ことも重要だが、さらに「ナショナルに、ローカルに考え」、そして地域の選択肢を見定め「ローカルに行動する!」ことが必要になるのではなかろうか。
座長 後藤 和子 (摂南大学経済学部教授)
開会挨拶 宮野 道雄 (大阪市立大学地域連携センター長)
趣旨説明 長尾 謙吉 (大阪市立大学経済学研究科教授)
パネリスト
大島 堅一 (立命館大学国際学部教授)
除本 理史 (大阪市立大学経営学研究科教授)
太田 昇 (岡山県真庭市長)
主催 日本地域経済学会
共催 経済地理学会関西支部
後援 大阪市立大学地域連携センター、大阪市立大学経済学会
情報提供:除本 理史(よけもと まさふみ) 大阪市立大学 大学院経営学研究科
橋下維新の重大な改革の一つが、大阪市立大学の廃止と大阪府大への統合問題です。
まっとうな自由民主主義の生命線である「言論の自由」の中心に位置するのが、「学問の自由」であり、それを担うのが「大学」という存在です。
したがって、この大阪市立大学の廃止・府立大学への統合は、第3回シンポジウムで論じた橋下維新の、反自由主義的な「ブラックデモクラシー」政治の象徴とすら言い得るものとなっています。
ついては、第4回シンポジウムでは、この問題を真正面から捉える事を通して、橋下維新の政治手法とは一体如何なるものかを「理性的」に論じ合う事を企図しています。
どうぞ宜しくお願い致します。
藤井 聡